takatomboのひとりごと(子育てパパの日記)

男性の子育てってなんだ?どこまでが子育て?毎日の気づきをブログに書きます。

空間という概念がそもそもいつ生まれたのだろうか?




負ける建築隈研吾著負ける建築によれば

19世紀のドイツにおいて初めて空間という概念が生まれたとされていてそれまでは、建築は個々の人間とは無関係な客観的な物質としてのみしか議論されていなかったそうだ。



デ・ステイルに関連したリートフェルトのレッド&ブルーチェアがテレビで取り上げられていた。


デ・ステイルは一つの芸術運動として注目を浴びているが、その代表作は思ったよりすくないことに疑問を感じる。



20世紀モダニズムを代表する二つのムーブメントは立体派と未来派だとこの本の中では言っていてその二つの運動をデ・ステイルが統合したという事だそうだ。

「空間と時間の絵画的和解」と言っているデ・ステイル。このデ・ステイルの成立は第一次世界大戦中の1917年にオランダで旗揚げされている。近代の前衛家達が抽象と運動の統合を完成させる前に第一次世界大戦が始まってしまい、そうして中立国であったオランダで唯一デ・ステイルが生き残り、空間と時間の統合に成功したのである。
ただこのデ・ステイルが近代建築を制覇できなかったことに関しては、テクノロジーに関して鈍感であった。代表作であるシュロイダー邸は伝統的な礎石造で造られているのに対し、ミースのような建築家はスチールパイプを自在に曲げテクノロジーを駆使して造る事に成功している。

このデ・ステイルの敗北は戦争にあるといっている。
戦争というものはより新しいテクノロジーが古いテクノロジーに勝利し、単純で鋭利なものが複雑で繊細なものを圧倒するという原理に沿っている。その中でデ・ステイルは消えていったという。


しかし一時代を築いた思想デ・ステイルリートフェルトの代表作は住宅として初めて世界遺産に登録されている。



時代の流れされた思想であるけれど、モンドリアンなどの影響を日本の建築家が多く影響を受けていてなお今でもデ・ステイルが世界の建築の中でひそかに生き続けていることをうかがい知る事が出来る。