住むためのハコ

住宅に必要なものとは一体なんだろう？俺が考えるにまずはなによりも雨をしのぐ事だろう。雨をしのげたと同時に便所を作る。それさえあればあとはほとんど建築は終わりだと思う。あとは気候の良い所で食材も豊富な場所で暮らせれば最低の暮らしは出来る。今回の大震災での避難所はまさにトイレと屋根だけを被災者に与えた建築物だ。後は二次的に食料や衣類の物質で成り立っている。家という機能のもっとも根本的であり一番重要な部分だけを確保したもの。何故そんなことを思ったのかと言うと今家を建てていてその家に何故自分はこんなにも思いと金を込めて居るのだろうと不思議に思ったからだ。住むだけならもっとシンプルにもっと簡素に出来るはずだし、とくにワクワクしたりしないだろう。自分が求めているのはそこでの暮らしであり家族であり、そこを拠点とした生活なんだなって気づかされた。家は住むためのハコであるのは間違えではないけれど、ちゃんとした暮らしとかちゃんとした家族なんてものを求めないのと同じように家は完璧でなくとも心暖まれるハコになってほしいと願っている。