偽者は本物になれますか?
建築は建てるまではその空間を実際に体験出来ない。
でも建てる前にしりたい。高い買い物だし失敗したらもの凄く損益を食らう。
ということで模型やらCGやらで実際に近いものをつくり疑似体験をする。その中で悪いところは直しいいところを探していく。
でもどうやってもやっぱり本物には程遠いのが現実。僕はCGでは疑似体験するらできないと思っている。
まあCGを本物と勘違いするほどのレベルにあるわけではない。よく見れば一目で分かる。
それだけ本物と偽者との差がまだまだ大きい。
ある頼まれた仕事でいい写真を撮りたくて本物、いいものに拘っていた時に一緒に仕事をしていたM美術大生と相談する形で打ち合わせしている時に、「基本的にソフトで本物と同じものを作り出すことが出来ない事はないと思っています。」と言われた事がある。
僕は一瞬頭にきた。と同時に「ああこの人はまだ若いか、感性がない下請けのグラフィックデザイナーにしかなれないなぁ」なんて思った。
本気で言ったのでなければいいけれど、とても危険な発言に感じた。一番分からなければならない人が、そうでない発言をする事にちょとびっくりした。
というのは本物に似ていれば偽者でもいいという発言に聞こえたからだ。
プラスティクで出来た貝殻で模様をつくる。ビニール製の竹で垣根を造る。そんな光景を最近どこでも見る事が出来る。メンテナンスやコストを考えるとしょうがないのかななんて思うけれど、これを「本物と変わらないでしょ?」なんて言われたようなそんなちょっとがっかりとするような現実になりかけているのかもしれない。
少なくともそんなのは悲しすぎる。そのうち料理でも本物の味より〜風味の方が美味しいから本物はいらない。。。そんな時代が来ちゃうのかもしれない。
料理でも、建材でも、写真でも、、
2006.01.28を持ちまして少しの間休憩させていただきます。
ブログ再開は2006.02.24予定